正しい用語
出願に含まれるすべてのシートの総称で、法的な用語です。EPO は願書、明細書、特許請求の範囲、図面、要約を別個の書類として挙げており(EPO官報 2025, A49、第2条(3))、イタリアの D.M. 33/2010 第22条も同様です。
番号が付けられた個々の A4 用紙です。各シートには余白で区切られた使用可能領域があり、複数の図を配置できます。
個々のビューです。FIG. 1、FIG. 2、部分図には FIG. 1A、FIG. 1B を使います。図には符号(参照符号)を記載します。
要点:特許出願には図面が含まれ、図面は A4 のシートで構成され、各シートには1つ以上の図が配置されます。同じ符号は、すべての図、明細書、特許請求の範囲で同じ部品を示します。
図の種類
図は、発明の理解に必要なものを示さなければなりません。米国では、37 CFR 1.83(a) により、特許請求の範囲に記載されたすべての特徴を図面に示すことが求められます。
同じ対象物の正投影図(正面図、側面図、平面図)と軸測投影図(斜視図)。多くの場合、同じシートに同じ縮尺で配置します。
切断線で断面の位置を示します(A-A。EPO では XXII-XXII も可、審査ガイドライン A-IX, 7.3.1)。ハッチングで符号を覆ってはなりません。
部品を分離して組立ての構成を示し、拡大した詳細図で小さな領域を取り出します。米国では、分解図を括弧(ブラケット)で囲みます。
方法やソフトウェアに用います。ステップには S100、S102…と番号を付けます。EPO と PCT はこれを図面として扱います(2025年 EPO 決定第1条(3)、PCT規則7.1)。
システムや回路に用います。米国では、従来の要素をラベル付きの箱で示すことができます(37 CFR 1.83(a))。
例外的な場合のみです。EPO は対象を図で描けない場合に受け付け(審査ガイドライン A-IX, 1.2)、USPTO は一般に受け付けません(1.84(b))。



Inklaim からサンプルデータでエクスポートしたシートです。
方式規則
規則は似ていますが、同じではありません。違いを知っておけば、出願を別の特許庁に移すときにシートを作り直す手間が省けます。日本国特許庁(JPO)の規則はこの比較に含まれていません。
| 規則 | EPO | PCT | USPTO | UIBM(イタリア) |
|---|---|---|---|---|
| 用紙 | A4 | A4 | A4 または US レター | A4 |
| 余白(上/左/右/下) | 2.5/2.5/1.5/1 cm | 2.5/2.5/1.5/1 cm | 2.5/2.5/1.5/1 cm | 全辺 2.5 cm 以上 |
| 数字と文字の高さ | ≥ 0.32 cm | ≥ 0.32 cm | ≥ 0.32 cm(1/8 インチ) | 規定なし(実務上 0.32 cm) |
| シート番号 | アラビア数字、上部中央 | 「1/3、2/3、3/3」 | 「1/3」、上部中央 | 連番 |
| 図のラベル | 「FIG」 | アラビア数字 | 「FIG.」 | 連番 |
| カラー | 電子出願のみ(2025年10月1日から) | 白黒で公開 | 請願(petition)による場合のみ | 不可(黒い線) |
| 図面内の文字 | 不可欠な語のみ | 「少数の短い語(catchwords)」 | 最小限の説明 | 理解に必要なものと縮尺のみ(商工会議所の実務) |
| 出典 | EPO官報 2025, A49(英語) | PCT規則11(英語) | 37 CFR 1.84(英語) | D.M. 33/2010 第22条、ジェノヴァ商工会議所のガイド(文字に関する二次資料)(いずれもイタリア語) |
UIBM は全辺 2.5 cm を求めているため、EPO 向けにレイアウトしたシートは文字どおりにはこれを満たしません。2023年1月1日以降、UIBM ポータルで提出する PDF は PDF/A でなければなりません(UIBM 通達 621(イタリア語))。
EPO は2025年10月1日からカラーとグレースケールを受け付けていますが、オンライン出願に限られます(EPO官報 2025, A57(英語))。国際事務局は PCT 出願を白黒で公開し、UIBM は黒い線を求めています。
PCT と USPTO はシートに「1/3」のように番号を付け、EPO は連続したアラビア数字を使います。EPO は「FIG」、USPTO は「FIG.」と書きます(37 CFR 1.84(u))。
条項ごとの詳細は、EPO の特許図面要件ガイドとイタリア特許の図面(UIBM)ガイドにまとめています。
作業の流れ
特許事務所では、図面作成担当者がシートを作成し、弁理士がテキストと照らし合わせて確認・承認します。手順は次のとおりです。
Inklaim の役割
Inklaim は、イタリア・トリノ発のスタートアップが開発したウェブソフトウェアです。3D CAD モデル(STEP/IGES)、DXF またはベクター PDF ファイル、物品の写真、スケッチ、特許請求の範囲から、EPO・UIBM・USPTO・PCT・CNIPA・KIPO の規則に照らしてチェックした特許図面の下書きを作成します。
形状は常にお客様のファイルに由来します。AI は任意で、図を描くことはありません。最終確認と出願は事務所が行います。チェックの対象は EPO・UIBM・PCT・USPTO の規則で、日本国特許庁(JPO)の方式要件は組み込まれていません。詳しくは3D モデルからの特許図面シート、特許図面の簡略化、符号のチェック、図の自動採番をご覧いただくか、すべての機能をご覧ください。
よくある質問
特許庁によって異なります。EPO は、黒色で均一な太さの明瞭な線を求めており、一般に製図用具を用いて描きます(2025年7月7日付決定第1条(2)(a) および (e))。イタリア出願については、D.M. 33/2010 第22条により手描きの図面も認められます。
一般には使えません。EPO は示すべき内容を図で描けない場合に限り受け付け(審査ガイドライン A-IX, 1.2)、USPTO は写真が唯一の実用的な手段である場合に限り受け付けます(37 CFR 1.84(b))。
常に使えるとは限りません。EPO は右 1.5 cm、下 1 cm を認めていますが、UIBM は全辺 2.5 cm 以上を求めています。全辺に 2.5 cm の余白を取ったシートなら、両方の最小要件を満たします。
EPO、PCT、USPTO では 0.32 cm(1/8 インチ)以上です。イタリアの規則には図面についての数値の定めはありませんが、通常は 0.32 cm が使われています。
いいえ。本ガイドは EPO、PCT、USPTO、UIBM の規則を扱っています。JPO の方式要件は扱っておらず、Inklaim にも特許庁プロファイルとして組み込まれていません。